[特別展Ⅱ]
衣食住と土地の産業を結びつける、
工芸とアートのこれからの暮らし

間人スタジオ
2021年秋、太古の昔より変わらぬ日本海を臨む地に100年少し前に建てられた杉板の2階建ての家を借り受け、地域の人たちと食・工芸・アート・建築・デザインの才能に優れた先達者たちとともに改修し、丹後町間人の地に完成した「間人スタジオ」では、地域との結びつきを強めていくための様々な活動を展開しています。
本企画展では、衣食住と土地の産業を結びつける総合芸術的アプローチにより、これからの暮らしを提案する作品を展示し、暮らしの中に生きる美を創出します。将来的には本展をモデルルームとして地域に多く残る空き家が改修され、美しい集落が創造されることを目指します。
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《展覧会開催概要》
■開場日:午前10時から午後4時まで(毎週水曜日休場)
■会場:間人スタジオ(京都府京丹後市丹後町間人2854番地)
■展示作家:安東陽子、嘉戸浩、佐藤聡、サムソン・ヤン、田中義久、田勇機業、テレジータ・フェルナンデス、中川周士、新里明士、kuska fabric
■入場料:500円(間人スタジオのみ)*[特別展Ⅰ]神域ツアー+間人スタジオ:1,500円
■駐車場:城島公園の無料駐車場をご利用ください。

テレジータ・フェルナンデス《独白(間人)》2022年
間人スタジオは、築100年の家を借り受け、地道な改修を続け2021年9月に1階部分が完成。未だ試行錯誤(資金的にも、改修方法も)を続けながら、これからの次世代が暮らす家を改修しています。ここでは”工芸を建材にアップデートする”といういっけん奇妙な試みが行われていて、当たり前のような建具ひとつ、紙から間人・丹後オリジナルのものを作る、引き手も陶磁器でここのために作る、壊れていたガラス戸はステンドグラスで修繕する、土壁は古墳時代と同じように地元の土を使う、かつて当たり前であった家の作り方をどうかっこよく現代に活かすか、真似してもらえるか、そういうなんでもないことを真剣に取り組んでいます。
今回の公開もその過程を披露し、訪れるみなさんの意見や反応を見聞きしながら、完成に向けてちょっとずつ近づけていきたいと考えています。

サムソン・ヤン《適正な音楽(リリカ)》2021年