
数千年の歴史を奏でる日本海、隣接する豊かな土地は大陸からの人々を迎える港であり、畑であり、田んぼ、弔う墓、祈りの祭祀場が土地に溶け込んだ風土となって、今生きる私たちを見つめています。生と死が行き交う人生という旅の中で、広野(こうや)は海から連なる空のもと、人と自然の歴史の層を刻み続けてきました。
ECHOは、集落構想「あしたの畑」において、本来芸術の役割であろう心田を耕す「境界のない芸術を体感する広野」に轟く心の声=ECHOをメインテーマとします。地域住民と国内外から丹後を訪れる人々の心に響き、活動を担う人材の成長の場となり、上質な芸術と恵まれた自然環境により次世代を担う子どもたちの感性を恒常的に養う場となることを胸に展開する試みです。
限りのある生命の中で、異業種、異文化の交流により、感動と感謝の心を育む芸術文化活動の創出を目指し、間人において、いずれは常に人によりそう機能(ラボラトリー)に育つことを願い、7月22日から8月21日の約1ヶ月間、期間限定で食とアートと地域が連携する野外での食インスタレーション(芸術的価値を有する建築・環境作品を兼ねた食の提供の場)を展示します。
この活動の実現により、コロナが収束してから海外と地域との交流とアート、食、音楽など主に海外からの表現者がひと地域で中長期を過ごすことでこれからの時代を生きる人に希望と安らぎを与える作品創出への支援として、あしたの畑の構想では今後、滞在場所(レジデンス)の創出を計画しています。
生きながらにしてもう存在してはいけないような心境に追い込まれている全世界の人々がもう一度、心を動かし始める感受性を表現者もそれを受け止める側も育むことができるには、感動する体験が不可欠であり、総合芸術により人と人が向き合う場を生み出したいという願いが、ECHOに込められています。
2022年の夏、ECHOを開催するにあたり、現実とこれは夢なのか?と疑いたくなるような自己欲望を満たす経済活動の故の環境破壊、ゆきすぎる資本主義の中に生きなければならない今、限りある生命を少しでも有意義に、そして奇跡の星・地球を次世代に健やかに受け継ぐために芸術文化活動と人と人がつながる機会を作り、感謝し、支え合う心となるきっかけとなることを願い、各種プログラムを企画、実現を目指します。
開催概要
■タイトル:ECHO あしたの畑―丹後・城崎
■会期: 2022年7月22日(金)―8月21日(日)
*休場日:水曜日
■開場時間:午前10時から午後4時
(竹野神社、間人スタジオ)
■会場: 竹野神社、城崎温泉三木屋、間人スタジオ
■入場料: 有料(一部無料)
■主催: NPO法人TOMORROW、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
■後援: 京都府、海の京都DMO、京丹後市
■協力: KISSUIEN Stay & Food、ギャラリー小柳、田勇機業、Heron、
京丹後市未来チャレンジ交流会センター roots
令和4年度日本博主催・共催プロジェクト

リーフレット 販売中
農業史研究者・藤原辰史氏の書き下ろし「これから生まれる子どもたちのための食の空間」を含む、この夏、丹後・城崎で開催する「ECHO あしたの畑ー丹後・城崎」リーフレットをECHO会場(竹野神社・間人スタジオ)にて販売しています。